麻布中学校の算数で、解説を読むと分かるのに自分では進めない。そんなときは、知識の不足だけでなく、調べ方と記録の仕方を見直してみてください。頭の中だけで考え続けるより、条件を整理して紙に残すことで次の手が見えます。
2024〜2026年度の出題から見る準備
| 年度 | 確認した題材 | 練習で意識すること |
|---|---|---|
| 2026 | 図形・濃度・通過算・車両の並べ方・整数の操作 | 条件を式や表に移し、調べた順序を残す |
| 2025 | 図形の転がり・面積比・周回・濃度と場合の数・棒の本数 | 基本単元と数え上げをつなぐ |
| 2024 | 計算・面積・流水算・数表・周回・数字列の区切り | 規則を見つけた後も境目の条件を確かめる |
この3年でも題材は入れ替わります。一方、条件を整理し、小さい場合を試してから広げる作業は繰り返し現れます。難問の解法を一つずつ覚えるだけでなく、表の作り方や図への書き込みを練習する理由はここにあります。
場合分けの抜けを表で見つける
次は麻布NEXTが作成した練習例です。1・2・3のカードから異なる2枚を選んで並べ、2けたの数を作ります。先に十の位を固定すると、重複を目で確認できます。
| 十の位 | 一の位の候補 | できる数 |
|---|---|---|
| 1 | 2・3 | 12・13 |
| 2 | 1・3 | 21・23 |
| 3 | 1・2 | 31・32 |
答えは6個です。「12と21を同じとみなす」という条件に変えると、答えは3組になります。数える対象が数なのかカードの組なのかによって答えが変わります。計算を始める前に、何を1通りと数えるかを言葉にしてください。
答えを見つけた後の確認
抜け:十の位が1・2・3の場合をすべて調べたか。
重複:同じ並びを別の場所でも数えていないか。
条件:同じカードを2回使っていないか。
大きな数の問題でも、この確認の順序は使えます。規則が見えたら、最初の数例だけでなく最後の一つや場合分けの境目を確かめます。途中で並び方が変わる条件を見落としていないかが大切です。
速さと図形は答案の置き方を決めておく
速さでは時刻・経過時間・位置を混ぜて書くと、途中から式の意味を追えなくなります。「出発」「出会う」「追いつく」など出来事ごとに整理し、その時点までの移動距離を図へ書き込みます。速さが変わるなら、変わる前後で区間を分けてください。
図形では問題文の図を眺めるだけで終わらず、等しい長さや角度、面積比を書き込みます。補助線を引いたら、何を比べるための線かを短く言えるか確認します。線が増えて読めなくなったら、検討用の図と答案に残す図を分ける方法もあります。
式に説明を添える例
「120÷2=60」だけより、「同じ時間に進む距離の差が120mなので、1分あたりの差は120÷2=60m」と書く方が、何を求めたかが伝わります。数字は説明用の例です。実際の答案では問題の条件に合わせます。
式をすべて文章にする必要はありません。「速さの差」「三角形の面積」のような短い見出しでも、計算の目的は伝わります。解き直しでは答えが出たかに加え、途中の式を順に説明できるかを確かめましょう。
麻布算数は基本単元と初めてのルールをつなぐ
2026年度の問題では図形、濃度、速さに加え、場合の数や独自の操作を扱う出題が見られました。題材の見慣れなさに気を取られず、既習の知識をどこで使うかを探すことが大切です。
ただし、特定の単元が次年度も同じ形で出るとは限りません。「麻布らしい問題」だけに絞らず、塾で習う基本事項の理解と計算の正確さを維持しましょう。
調べ上げは数える前の準備で変わる
場合の数で抜けや重複が出るときは、数える順序を先に決めます。最初から上手な式を探す必要はありません。小さい場合を整理してから、共通する規則を検討します。
- 条件を自分の言葉で確認する。何を変えてよいか、何を同じとみなすか、答える対象は何かを書きます。
- 一つの条件を固定する。変える項目を一度に増やさず、順番に調べます。
- 表や樹形図に記録する。後から見て、どこまで調べたかが分かる形にします。
- 重複と抜けを確認する。数えたものを別の分け方でも見直します。規則を見つけた場合も、小さい例に戻って確かめます。
式や図は読み手が追える形で残す
答案には、何を求めた式かを短く添えます。図形なら分かった長さや比、速さなら時間と位置の対応を図に記入します。計算が途中で止まっても、確認済みの条件とまだ分からない点を分けておきましょう。
「途中式を書けば必ず部分点がもらえる」とは限りません。採点の詳細を推測して書く量を増やすより、自分の考えを説明できる答案を目指します。講師に見てもらう際も、過程が残っている方がつまずきを確かめやすくなります。
答案を見て復習方法を選ぶ
- 計算で崩れた:途中の数値と式を確認し、計算の基礎を復習します。
- 条件を取り違えた:問題文の該当箇所と、自分が使った条件を照合します。
- 数え漏れた:答えだけを覚えず、分類と調べる順序を作り直します。
- 図を描けなかった:最初に何を描けばよかったかを確認し、白紙から描き直します。
解き直しでは解説の式を写す前に「最初の一手」を説明してもらいます。それが言えなければ、まだ考え方が自分のものになっていない可能性があります。日をあけて再び取り組み、同じ整理を自力でできるか確認します。
家庭での声かけは答えを誘導しすぎない
「この公式でしょ」と先に教える代わりに、「何が分かっている?」「何を固定して調べる?」と聞いてみましょう。少し待っても進めない場合は、最初の整理だけを一緒に行います。自力でできた範囲と助けた範囲を記録すると、次に復習する点が分かります。
毎回すべてを親が教える必要はありません。何度も同じ場所で止まる問題は、途中までの答案を残して塾や担当講師に相談してください。
よくある質問
難しい後半の小問を優先すべきですか?
まず各小問を読み、今の理解で取り組める部分を判断します。前半を確実にする練習と、後半へ進むための復習を分けましょう。小問の番号だけで難易度を決めつけないことも大切です。
答えが合っていれば復習は不要ですか?
偶然合った場合や説明できない場合は確認が必要です。別の人が式や図を追えるかを確かめ、分かりにくい箇所を一つ直してみてください。
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