麻布中学校の受験対策は、基礎知識を確かめることと、考えたことを答案に書く練習を並行して進めます。難しい問題を増やす前に、お子さまが「知識」「読み取り」「説明」のどこで止まっているかを見つけましょう。
この記事では4科目の対策と家庭での復習手順をまとめました。科目ごとの詳しい練習方法は、それぞれの解説記事につながっています。
2026年度入試を数字で確認する
2026年度は出願者750名、受験者720名、合格者360名でした。受験者数を合格者数で割った実質倍率は2.00倍です。出願者数から計算する倍率とは分母・分子が異なるため、比較するときは同じ定義にそろえます。
人数の目盛りは0名を起点とし、棒の長さは同じ尺度です。
| 指標 | 2026年度 |
|---|---|
| 出願者数 | 750名 |
| 受験者数 | 720名 |
| 合格者数 | 360名 |
| 実質倍率 | 2.00倍(720÷360) |
| 合格最低点 | 102点 |
出典:麻布学園「入試実績」。実質倍率は公表人数から算出。
倍率は受験者全体の結果です。お子さまの合格可能性は、倍率だけでは判断できません。過去問の得点と答案を見て、どの科目のどの失点を減らせるかを確認しましょう。最低点を使うときも、異なる年度の問題を同じ難しさと考えないことが大切です。
学年ごとの学習計画を具体化する
| 段階 | 優先すること | 家庭で残す記録 |
|---|---|---|
| 小4 | 計算・漢字・語句と基本単元。答えの理由を短く説明する。 | 解き直しても間違える問題とその原因 |
| 小5 | 塾の単元復習に記述・図・表の整理を加える。 | 自力で書けた説明と助けが必要だった説明 |
| 小6前半 | 苦手単元を補い、長い文章や資料を扱う練習をする。 | 読み取り・知識・説明のどこで止まるか |
| 小6後半 | 過去問演習と添削・解き直しを一組にする。 | 年度別得点、所要時間、次に直す課題 |
小5の段階から完成した答案を求めすぎる必要はありません。算数なら式に意味を添える、国語なら本文の一文を根拠として示すなど、塾の復習の中に小さな練習を入れます。小6で過去問を始める前に、この習慣があると復習の焦点を絞りやすくなります。
1週間の中に解き直す時間を置く
学習計画は解く時間だけで埋めないようにします。次は1科目を中心に進める場合の例です。学校行事や塾の課題に合わせて曜日を移して使ってください。
- 週末:過去問を解く時間を計り、最後まで手をつけられなかった設問に印を残す。
- 翌日:原因を分類する知識・条件・説明・時間のどこを直すか決める。
- 平日:対象を絞って復習する苦手単元に戻り、添削された答案を書き直す。
- 次の週末:自力で再現する解説を見ずに考え方を説明してから次の年度へ進む。
親子で意見が割れやすい記述は、無理に家庭だけで点数を確定させなくて構いません。「設問への答えがあるか」「根拠があるか」を先に確認し、迷う答案をまとめて講師に見せます。得点表に未確認の欄を残す方が、曖昧な自己採点を合否判断に使わずに済みます。
麻布対策で最初に確認する3つのこと
- 知識を使えるか。計算や漢字、語句、理社の基本事項を塾の教材で確認します。覚えていても問題で使えないなら、具体例と結びつけて復習します。
- 問題の条件を読めるか。設問が何を求めているか、使う資料はどれかを説明してもらいます。初めての言葉も、本文で説明されていることがあります。
- 理由を答案に残せるか。口では言えるのに書けない場合は、式や図、根拠になる言葉を一つずつ紙に残します。
たとえば誤答の原因が条件の読み落としなら、同じ単元の問題を大量に追加するより、読み落とした条件を確認する復習が先です。答案を見るときは、点数と一緒に止まった場所を記録してください。
4科目の対策を実際の練習につなげる
算数:調べた順序と考えた過程を残す
独自のルールを読み取り、具体的な場合を調べる問題への準備が必要です。思いついた順に数字を書くのではなく、条件を固定し、表や図で整理します。図形や速さなどの基本も省かずに固めましょう。
国語:心情を出来事と根拠から説明する
物語文を読む際は、気持ちを表す語を当てはめるだけで終わらせません。「どんな出来事を人物がどう受け止めたか」を本文に戻って確認します。答案では設問で聞かれた場面と理由を結びつけます。
理科:基礎知識と問題文の情報を整理する
実験や図表を読むときは、変えた条件と同じにした条件を整理します。見慣れない題材でも、本文中の説明を手がかりに進める練習をしましょう。基礎知識を不要と考えないことも大切です。
社会:資料の事実とその理由を分けて書く
地理・歴史・公民の知識を長い文章や資料と結びつけて考えます。複数の立場を説明する設問では一方への賛否だけを書かず、各立場の目的や心配を整理します。
過去問は「解く・分ける・書き直す」で復習する
まず時間を計って解き、途中で止まった場所を残します。答え合わせでは「知識不足」「条件の読み落とし」「説明不足」「時間不足」に分けてみましょう。一つの問題に複数の原因があっても構いません。
次に、直す点を一つ決めます。解説を読んで理解した後、解説を閉じて自分の答案を書き直してください。翌日以降にも再び解き、同じ理由で止まらないかを確かめます。
記述は模範解答と文言が違うだけでは誤りと判断できません。問いへの答え、本文や資料の根拠、必要な条件がそろっているかを見ます。家庭で判断が分かれる答案は、塾や担当講師に確認しましょう。
家庭学習でよくある迷い
難問を先に増やした方がよいですか?
基本問題での失点が多い場合は、その原因を先に確かめます。難問演習と基礎の復習を二者択一にせず、答案を見て配分を調整してください。
過去問は何年分必要ですか?
全員に同じ年数が必要とは言えません。残り時間と復習に必要な日数を見積もり、担当の先生と決めましょう。多く解いても、同じ誤りが続くなら復習方法を見直します。
個別指導を足す判断は?
塾の授業と家庭で補えている部分を確認し、残る課題を絞ります。「国語の記述のどこを直すか分からない」など、相談したい答案を持っていくと必要な支援が具体的になります。
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